桜花観・さくらばなのみかた
錦 繍(きんしゅう)
遠山桜に代表される錦織りなす春の風景。徳川光圀公も桜を錦に譬えています。
遠山桜(とおやまのさくら)
遠くの峰に咲き揃う山桜を遠景で愛でる
一本桜(いっぽんざくら)
古来からある観桜・孤高の一本桜と対峙する
群 桜(ぐんおう)
磯部桜川に代表される桜の集積地・花を浴びる
桜並木・桜堤(さくらなみき・さくらづつみ)
列を成して咲く桜を歩いて愛でる
遠近桜(をちこちのさくら)
間近の桜と遠山桜を同時に愛でる
庭前桜(にわさきのさくら)
寺院や名家の庭園とともに愛でる
墓守桜(はかもりのさくら)
慈しみの心・苗代桜としても・郷土の原風景に浸る
寿ぐ桜(ことほぐさくら)
桜川由来・開花を祝う心持ちで花を間近で愛でる
万朶桜(ばんだのさくら)
水戸発祥・白雲のように浮かぶ満開の花を仰ぎ見る
桜=日本人の清らかな心の象徴とした水戸発祥の桜花観
早 桜(はやざくら)
春に先駆けて咲く山桜・主に江戸彼岸桜
遅 桜(おそざくら)
新緑の山萌の中に咲き残る山桜・主に霞桜
匂 桜(においざくら)
桜川の山桜には芳香が強いものがあり、香りを楽しむ意味
または匂うがごとく朝日に輝く山桜
※ヤマザクラ、カスミザクラ、ヤエザクラのほとんどは開花と同時に赤や緑、茶色、黄色の葉芽が出ます。ソメイヨシノやシダレザクラは開花時に葉芽は出ません。日本全国の里の桜の8割がソメイヨシノと言われる現代では、葉芽が出ていると葉桜と勘違いされるケースが後を絶ちませんが、ヤマザクラを見る際にはこの葉芽の風情を大事にしてください。ヤマザクラは実生から育つため一本ずつ遺伝子が異なります。それにより開花時期や、花や葉芽の色、形状が異なることも魅力のひとつです。遠山桜を彩る赤い木々は、ヤマザクラの花が散り、赤芽の葉が展開している風景です。